「ECサイトを始めてみたいけど、何から考えればいい?」「BASEやShopifyってどうなの?」
Web制作会社では、既存の取引先などから、このような相談を受けることもあるのではないでしょうか。しかし、相談する事業者自身も、販売方法や必要な機能などを具体的に決めているとは限りません。
そのような段階で、決済方法や配送条件、在庫管理などの細かな質問を一度にすると、回答に困ってしまい相談のハードルを上げることもあります。
大切なのは、事業者の検討状況に合わせて、必要なことを少しずつ整理することです。
この記事では、ECサイトの構想がまだ明確になっていない事業者から相談を受けた場合を想定し、最初に確認したい8つのヒアリング項目を紹介します。
事業者自身が考えを整理し、制作会社とECサイトの全体像を共有するための参考にしてください。
なお、事業者の構想や要望がすでに具体的になっている場合は、関連記事「ECサイト構築のヒアリング項目|要件定義で確認すべきポイント」で、構築に必要な確認事項を詳しく解説しています。
初回相談ではECサイトの全体像を整理する
ECサイト制作の相談を受けたとき、最初から具体的な仕様や構築方法を決める必要はありません。
まずは、事業者がどのような商品を、誰に、どのように販売したいと考えているのかを聞いてみましょう。
例えば、実店舗の商品をネットでも販売したい場合と、新しいブランドを立ち上げたい場合では、相談の背景や必要な準備が異なります。
初回相談では、細かな機能や設定を一つずつ決めるのではなく、事業者が思い描いているECサイトの全体像を共有することを目指しましょう。
「BASEやShopifyはどうなの?」と聞かれたら
初回相談では、カートシステムについて質問されることもあるでしょう。
BASEには初期費用・月額費用がかからないプランがあり、費用を抑えて販売を始めたい場合の選択肢になります。
Shopifyも、デザインのカスタマイズやアプリによる機能拡張などに対応したECプラットフォームです。
ただし、どちらのサービスが適しているかは、販売する商品や販売方法、必要な機能、予算などによって異なります。
また、BASEでもデザインのカスタマイズやAppsによる機能追加が可能なため、単純に「手軽さならBASE、機能性ならShopify」と区別できるわけではありません。
例えば「BASEってどうなの?」と聞かれたら、サービスの特徴を簡単に説明したうえで、「どのような商品を販売したいとお考えですか?」といった質問から話を広げるとよいでしょう。
この段階で特定のサービスを決定する必要はありません。まずは事業者の希望を把握し、その内容をもとに適した構築方法を検討することが大切です。
ShopifyとBASEの詳しい比較については、別記事「ShopifyとBASE、どちらを選ぶ?費用・機能・将来性から考えるネットショップの選び方」でも解説しています。
最初に確認したい8つのヒアリング項目
ECサイトの構想を整理するために、まずは次の8項目を確認してみましょう。
表が画面に収まらない場合は、左右にスクロールできます。
| 項目 | 質問例 |
|---|---|
| ① 背景 | ECサイトを始めようと思ったきっかけは? |
| ② 商品 | どのような商品を、何種類くらい販売する? |
| ③ 販売対象 | どのようなお客様に販売する?一般消費者向け?企業向け? |
| ④ 販売方法 | どのような売り方を考えている?(定期購入やセット販売など) |
| ⑤ デザイン・機能 | 参考サイトや希望する機能はある? |
| ⑥ 運用体制 | 公開後は誰がサイトを管理する? |
| ⑦ 集客 | どのようにお客様に知ってもらう予定? |
| ⑧ 予算・時期 | 大まかな予算と公開希望時期は? |
これらは、必ずしも順番に質問する必要はありません。会話の流れに合わせて聞き取り、決まっていないことは未定のままで構いません。
ECサイトを始める背景・現在の販売状況
まずは、ECサイトを始めようと思ったきっかけを聞いてみましょう。
例えば、実店舗のお客様からオンライン販売を希望された、販路を広げたい、新しいブランドを立ち上げたいなど、さまざまな背景が考えられます。
すでに店舗や別のECサイトで販売している場合は、現在の販売状況についても大まかに確認しておきます。
背景を知ることで、ECサイトを通じて何を実現したいのかを理解しやすくなります。
販売する商品
どのような商品を販売するのか、商品数はどのくらいを想定しているのかを確認します。
例えば、衣類であれば色やサイズ、食品であれば容量やセット内容など、商品の特徴も把握しておくとよいでしょう。
商品数や商品の特徴によって、必要なページ構成や機能が変わることがあります。
初回相談では、どのような商品を扱うECサイトなのか、イメージできる程度で十分です。
販売する対象
商品を誰に販売したいのかを確認します。
例えば、一般消費者向けなのか、企業向けの卸売なのかによって、必要な販売の仕組みが異なる場合があります。
また、国内だけで販売するのか、海外への販売も考えているのかといった点も、今後の検討に関わる情報です。
具体的な顧客分析までは行わず、主な販売対象を把握しておきましょう。
商品の販売方法
通常の商品販売だけでなく、定期購入や予約販売、セット販売などの予定があるかを確認します。
例えば、食品を毎月届けたい、発売前の商品を予約販売したいといった希望があれば、通常とは異なる仕組みが必要になることがあります。
このような販売方法は、カートシステムや必要な機能を検討する際にも重要です。
初回相談では、細かな販売条件ではなく、どのような売り方を考えているのかを把握しておきましょう。
希望するデザイン・機能
参考にしているECサイトや、実現したいデザイン・機能があるか確認します。
例えば、「ブランドの世界観を表現したい」「商品を条件で絞り込めるようにしたい」といった希望です。
参考サイトがある場合は、どの部分を気に入っているのかを聞いてみましょう。
見た目の印象が気に入っているのか、便利な機能を取り入れたいのかによって、希望する内容が異なるためです。
初回相談では、具体的な画面設計までは行わず、デザインの方向性や主な要望を把握します。
公開後の運用体制
ECサイトを公開した後、誰が日常的な管理を担当するのかを確認します。
商品情報の更新、注文確認、問い合わせ対応など、ECサイトには公開後も継続的な業務があります。
例えば、実店舗のスタッフが兼任するのか、専任の担当者を置くのかによって、運用の進め方も変わるでしょう。
具体的な業務分担までは決めなくても、どのような体制で運営する予定なのかを把握しておくと役立ちます。
集客・販売の見通し
ECサイトを公開した後、どのようにお客様に知ってもらう予定なのかを確認します。
例えば、実店舗の既存顧客に案内する、SNSを活用する、広告を出すといった方法が考えられます。
ECサイトを公開しただけで、必ずしも購入者が集まるわけではありません。
集客施策を詳しく決める必要はありませんが、現時点でどのような考えを持っているのかを聞いておくとよいでしょう。
予算・公開希望時期
予算と公開希望時期については、初回相談でも大まかに確認しておきたい項目です。
例えば、できるだけ費用を抑えて始めたい場合と、デザインや機能に予算をかけたい場合では、今後検討する構築方法も変わってきます。
予算が明確に決まっていない場合も、概算の希望額や費用に対する考え方を聞いておくとよいでしょう。
また、公開時期についても、いつ頃から販売を始めたいのか、新商品の発売やイベントなどの予定があるのかを確認します。
この段階で正確な制作費用やスケジュールを決める必要はありませんが、概算をヒアリングしておかないと、事業者と制作会社で認識の乖離が生じてしまうため、必ずヒアリングしましょう。
聞き取った内容を事業者と共有する
初回相談が終わったら、聞き取った内容を簡単に整理し、事業者と認識を合わせておくとよいでしょう。
例えば、次のような形です。
表が画面に収まらない場合は、左右にスクロールできます。
| 項目 | 相談内容の例 |
|---|---|
| 背景 | 実店舗の商品をネットでも販売したい |
| 商品 | 衣類約30種類 |
| 販売対象 | 国内の一般消費者 |
| 販売方法 | 通常販売 |
| デザイン・機能 | ブランドイメージを重視、参考サイトあり |
| 運用体制 | 店舗スタッフが兼任予定 |
| 集客 | 既存顧客への案内、SNS |
| 予算・時期 | 予算150万円程度、半年以内の公開を希望 |
※上記は架空の相談例です。
このようにまとめることで、事業者自身も、考えていることやまだ決まっていないことを整理できます。
また、制作会社側も、認識に違いがないかを確認しやすくなります。
大切なのは、相談した内容をすべて確定事項として扱わないことです。未定の項目や今後検討したいことがあれば、そのまま記録しておきましょう。
初回相談の目的は、すべての要件を決定することではありません。事業者と制作会社が、これから作りたいECサイトの全体像を共有することです。
まとめ|最初の相談では、ECサイトの輪郭を明確にする
ECサイト制作の相談では、事業者自身も、何を決めればよいのか整理できていないことがあります。
そのような場合は最初から細かな仕様を確認するのではなく、背景、商品、販売対象、販売方法などの基本的な事項から聞いてみましょう。
デザインや運用体制、集客、予算・時期についても大まかに整理することで、事業者が思い描くECサイトの姿が少しずつ明確になります。
事業者と制作会社が同じイメージを共有し、今後の検討に必要な情報を整理していきましょう。
「顧客からECサイト制作の相談を受けたものの、どのように進めればよいかわからない」「ECサイトの技術的な部分を相談できるパートナーを探している」
そのようなWeb制作会社様は、トドケルへご相談ください。
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